医療用ではなくて、バンダナだって用は足りる
わざわざ高価なかつらを買わなくても、ふつうのかつらでいいんじゃないか?そもそも違いはあまりないのに値段だけ高い、医療用かつらは、病院や厚生省のお墨付きなの?
初めて医療用を買う人や普通のかつらで済ませてしまった人は、当然のように両者の違いについて疑問に思うでしょう。実際のところは医療用でなくてもいいし、ファッション用でいいし、もっと言えばバンダナやニット帽で済ませている人もいます。
結論から言ってしまえばそれでOKなのです。医療機関は関与していないし、厚生労働省が認可・推奨しているのが医療用ではありません。
いつのころからか、自然発生的に医療用かつらというジャンルができましたが、定義もなく規格もなく、メーカーによって主張するところはバラバラでした。ただし以下のような動きが少しは出てきています。
- 経済産業省が音頭をとって、医療用かつらのJIS規格制定にこぎ着けた。
- 厚生労働省が重い腰をあげ、医療用かつらの保険診療について口を開いた。
- わずか1万円ですが、地方の自治体で医療用に対する補助が行なわれている。
ニュースにもならないような医療用かつらは黙殺?
JIS規格といっても内容や定義は曖昧なので、規格がどのような効果をみせるのか今後の課題は残されています。
医療用は患者の立ち直りを左右する大切なツールではありますが、ニッチでネガティブなイメージもあるので、利用者からの声があがらず政府を動かすような団体も結成されません。
ならばネット上での口コミはどうかというと、これも数が少なく静かなものです。消費者センターなどには多くの苦情が寄せられているものの、マスコミに取り上げられるほどのニュースではないので、目立つことはありません。
昔は、政治家を動かすのはマスコミや消費者団体でしたが、最近ではツイッターでの口コミで、個人発信の意見が政治にコミットすることが可能になりました。
- 医療用かつらは価格帯も機能も品質も曖昧なまま製品化され、それで法外な出費をさせられる人は意外にも多い。
- 誠実なメーカーがある一方で、お金になる医療用には、悪質な業者が粗悪品を提供してボロ儲けしている実態もある。
- 消費者団体など、政治家を動かすまとまった組織がない。
- 利用者が被害を被っていても、ネット上の口コミ等でそれを公表するような動きがない。
- 社会が関心を示さない事柄はマスコミでも話題にしない。
- 課題が社会問題化されるようなムーブメントが起らなければ、政治家は動かず、悪質なメーカーは変わらず、世の中も業界も現状維持で流れていく。
医療用かつらについて不満や理不尽な扱いがあれば、ネット上で大いに討論して、炎上させても構わないと思っています。
製品やサービスは、おとなしくしていても進化するというものではありません。利用者のみなさん、拡散でも炎上でも何でもけっこう~。黙っていないで口コミから動きを作りませんか?