口コミで人気の医療用ウィッグ 自分に合った医療用かつらの見つけ方

口コミにも信ぴょう性や詳しさが増して参考度アップ

母親が抗がん剤治療を受けるようになってから、介護生活を余儀なくされて、インターネットを覗く時間が増えました。
介護の都合上、好き勝手に外出することができず、いつでも気兼ねなく気分転換できるのはインターネットでしかないという状況にあります。そんな日常でかつらに関する口コミを見ていると、最近の口コミはかなり製品やメーカーのサービスなどに細かくこだわっている内容のものが増えたと実感しています。
普通のかつらではなく医療用のかつらともなるとさらにこだわりの深さは増し、たとえば、かつらの裏側にある「滑り止め構造のあり方」とか、「通気性はA社のほうがいい」とか、「重さはこちらのほうが断然軽い」といった感じです。 
理由もそれぞれ細かく書かれていて、口コミなので実感がこもっています。体験者が本人であったりそれをサポートする家族だったりするので、一言の重さというのが伝わってきます。
そもそも口コミというのはそういう性格のものだったはずですが、“ホントは体験していないのではないか”と思えるような軽い書き込みが多い時期もあって、参考になりませんでした。つい先日覗いていた書き込みサイトに医療用かつらの「ネット構造」というのがありました。
幅広のネット(スキンネット)がかつらの裏側に仕組まれていて、それが人工毛を植え込むベースにもなっているため、軽さにも直結しているというものでした。頭皮に直接触れる部分なので、通気性を確保するにはココの構造いかんにかかっています。

想定外だった丸ハゲ状態で、母のかつらはズレズレに

汗かきの母は入退院を繰り返して体力が弱ったせいもあり、杖をついて100メートルも歩くとかつらの内部がビッショリになり、毎回、クリーニングと陰干しを繰り返していました。
母は自分1人で何でもやってくれる軽度な介護レベルなので、寝たきりの人にくらべたら天地の開きがありますが、それでも毎回のこのような手間は、私にとっては非常に苦痛です。それに母が装着していたかつらのベースとなるところはシリコンでできていたので、汗が溜まるうえに重たくてズレズレになるのです。
「かつらなんて、もういいよ。被らないほうが涼しい」と母は言うのですが、禿げた頭をさらして外出させるわけにもいかず、どうしようかと考えていました。 
かつらのことを相談できる友人や知人などはいないので、頼りになるのは口コミだけです。
その口コミにあったURLをたどって行きついたサイトが、アンベリールという会社の「シルフィ」という名前のついた医療用かつらでした。話が脱線しましたが、その製品のネットには、ズレを防止するワンタッチピンというものや、サイズ調整ができるアジャスターまで付いていてフィット感が良さそうです。
実は母がいまのかつらを購入したのは、最初に抗がん剤治療を始める前に事前準備したもので、ほとんど毛髪がなくなって頭のサイズが小さくなるなど想定外のことでした。次回の入院は2か月後ということなので、それまでにオーダーするつもりです。